加茂が生んだ異色の日本画家

Ryubi Hashimoto


画伯プロフィール

 橋本龍美というと、怖い絵を描く変わった画家という認識が一般的であり、画伯の絵は地蔵様や妖怪などが多く独特の雰囲気を持っています。
 これは、画伯の鋭い観察力と豊かな表現力によるものであり、類いまれな愛郷心の発露ともいうべき、故郷「加茂」の祭りや民話、伝承の世界に通じた形体のユ−モラスな感覚と、切絵のような扱い方が魅力の作品が多くあり強烈な個性を発揮しています。

 1952(昭和27)年、第16回新制作展に、初めて「母子像」を出品。以来、新制作展、新制作日本画春季展などに出品、入選を続け、1971(昭和46)年、新作家賞を受賞4回で、新制作協会会員に推挙される。1974(昭和49)年、創画展創立に伴い、創立会員となり、以来、今日まで不屈の精神と優れた画才によって、独力で実力を磨き、現代美術界にあって、泰然とした独自の画境を追求し、活躍中です。

1995(平成7)年、桂林、昆明、成都、重慶、三峡下り、武漢、杭州、蘇州から始めた中国へのスケッチ旅行は、1996(平成8)年、西安、敦煌などのシルクロード探訪と北京、万里の長城、1998(平成10)年は西安、天水、麦積山、炳霊寺、蘭州、上海へ、1999(平成11)年は済南、泰山、曲阜、開封、鄭州、洛陽、上海、2000(平成12)年には周庄、黄山、武漢、武陵源(張家界)と続いており、中国の人達の生きざま、露天市場や石窟、仏像などを主に、写生の旅を重ねて、画伯の画風の一層の拡大が期待されています。

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